勅使河原茜の家元継承20周年を記念し、草月会館にて開催された特別展示「変幻 宏から茜へ」、および宏家元映像上映のオンラインコンテンツをご覧いただけます。
家元継承20周年と同時に、本年は勅使河原宏没後20年を迎える節目の年でもあります。
この特別展示では、宏の命日である4月14日からの3日間、草月会館 1階草月プラザにて、宏による陶オブジェに茜家元が花をいけた作品群を公開し、5階日本間では宏家元の貴重な映像を上映しました。

勅使河原茜家元からのメッセージ

家元継承20周年特別展示「変幻 宏から茜へ」

勅使河原茜家元からのメッセージ

皆様、こんにちは。草月流の勅使河原茜です。
今年の4月で、私は家元を継承して20年を迎えました。
今日まで私を支え続けて下さった草月会員の皆様、草月の花を愛し、応援してくださるすべての皆様に心から感謝いたします。本当にありがとうございました。
20年前、先代家元の父・宏が亡くなり、私は草月という大きな組織の先頭に立つことになりました。追いかけ続けてきた父の大きな背中が目の前から消え、一人になった時、迷い、悩んだ時、壁にぶつかりくじけそうな時、なんとかそれを乗り越えることができたのは、私を支えてくださる皆様のあたたかな声援と笑顔がいつもそばにあったからです。だから私はここまでたどり着くことができた、心からそう思っています。
草月流は、創流以来、つねに時代とともに歩み、その時代と人の心を花で表現し続けてきました。先の見えない不安な時代だからこそ、今私は、一筋の希望の光となるような花、人と人とを結ぶ花、人の心を開く花。そんな花をいけて参りたいと思います。
これまでも、そしてこれからも、つねに皆様と共に、花をいけることを楽しみながら、いけばなのすばらしさを一人でも多くの方にお伝えしたいと心から願っています。

草月流家元 勅使河原茜

開催概要

  • 会場:草月会館 1階草月プラザ、5階日本間
  • 展示期間:2021年4月14日(水)~16日(金)
  • 時間:午前10:00~午後6:00
  • 日本間常設花:小沢清香

家元継承20周年特別展示「変幻 宏から茜へ」

草月流のいけばなは、「いけばなはその時代時代に その形をあらたに持つものである」という宏の言葉の通り、歴代家元の元で繰り返し新たな魅力を纏い、背景となる時代を映しながら変幻してきました。
宏の力強い造形力と、茜家元のみずみずしい表現が響き合う今回の作品群は、時の移ろいが計らった感性の出会いであるとともに、いつの時代も変わらず、溢れる創作への思いとともに歩んできた二人それぞれの姿勢を象徴するものです。

陶オブジェ・花器:勅使河原宏
いけばな:勅使河原茜家元

宏家元映像上映

「草月ニュース」を中心とした宏家元の貴重な映像の中から、4本をYouTubeで公開しております。

松籟の宴(1992年/沼津大茶会)

パリの大茶会(1993年/ユネスコ本部・日本文化祭)

勅使河原宏 in ソウル(1990年/韓国国立現代美術館)

風とともに(1993年/直島・ベネッセハウス)

日本間常設展示

会期中の日本間は、小沢清香さんの作品が彩りました。

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