勅使河原茜の家元継承20周年を記念し、特別展示「変幻 宏から茜へ」を行います。
家元継承と同時に、本年は勅使河原宏没後20年を迎える節目の年でもあります。
この特別展示では、宏の命日である4月14日からの3日間、草月会館 1階草月プラザにて、宏による陶オブジェに茜家元が花をいけた作品群を公開し、5階日本間では宏家元の貴重な映像を上映します。

また、この催しはオンラインでも鑑賞していただけます。
会場にお越しいただくのが難しい方も、ぜひご覧ください。

勅使河原茜(第四代家元)
2001年第四代家元就任。自由な創造を大切にする草月のリーダーとして、多様化する現代空間にふさわしい新しいいけばなの可能性を追求する。美術家、ミュージシャン、ダンサーなど他分野のアーティストとのコラボレーションに積極的に取り組むとともに、いけばなを通じて子どもたちの感性と自主性を育む「茜ジュニアクラス」を主宰し指導に力を注ぐ。また、舞台空間などに音や光など様々な演出を取り入れて花をいけるパフォーマンス「いけばなLIVE」を国内外各地で上演している。
勅使河原宏(第三代家元)
草月流の創始者・勅使河原蒼風の長男として1927年、東京に生まれる。東京芸術大学で油絵を学び、在学中より岡本太郎や安部公房による前衛芸術グループ「世紀」に参加する。その後、表現の場を映画に移し、映画「砂の女」(1964)ではカンヌ映画祭審査員特別賞を受賞。映画制作に加えて、1958年に発足した草月アートセンターのディレクターとしても活躍する。1980年に第三代家元に就任。さまざまな場で竹を自在に使った大規模な個展を開催し、いけばなの枠を超えた比類ない芸術として人々に新鮮な感動を与え続けた。また、竹で構成した舞台美術と演出によるオペラなどを幅広く手掛け、大きな話題となった。さらに、陶芸や書にも才能を発揮し、ジャンルにとらわれない創作活動を晩年まで展開。90年代からは「連花(れんか)」という、新たな手法による即興創作を提唱し、いけばなの可能性を大きく広げた。2001年死去。

家元継承20周年特別展示「変幻 宏から茜へ」

草月流のいけばなは、「いけばなはその時代時代に その形をあらたに持つものである」という宏の言葉の通り、歴代家元の元で繰り返し新たな魅力を纏い、背景となる時代を映しながら変幻してきました。
宏の力強い造形力と、茜家元のみずみずしい表現が響き合う今回の作品群は、時の移ろいが計らった感性の出会いであるとともに、いつの時代も変わらず、溢れる創作への思いとともに歩んできた二人それぞれの姿勢を象徴するものです。
宏から茜へと受け継がれる、草月の真髄を体感していただけることでしょう。

  • 会場:草月会館 1階草月プラザ
  • 展示期間:2021年4月14日(水)~16日(金)
  • 時間:午前10:00~午後6:00
  • 展示内容:勅使河原宏陶作品約15点、勅使河原茜いけばな作品5点(予定)

宏家元映像上映

「草月ニュース」を中心とした、貴重な映像を上映します。

  • 会場:草月会館 5階日本間
  • 上映期間:2021年4月14日(水)~16日(金)
  • 時間:午前10:00~午後6:00
  • 日本間常設花:小沢清香

上映スケジュール

  • 東大寺献花(1981年/昭和大修理落慶法要)
  • 石月花の宴(1991年 /大阪ライカビルOPEN)
  • 勅使河原宏展「竹−呼吸する空間」(1988年/日本橋高島屋・草月プラザ)
  • 勅使河原宏 in ソウル(1990年/韓国国立現代美術館)
  • 松籟の宴(1992年/沼津大茶会)
  • パリの大茶会(1993年/ユネスコ本部・日本文化祭)
  • 草月1993「風」(1993年/幕張メッセ・東武)
  • 風とともに(1993年/直島・ベネッセハウス)
  • 波竹音(1996年/厳島神社)
  • 舞竹(1997年/広島市現代美術館)
上映時間 14日 15日 16日
10:00〜 東大寺献花
石月花の宴
勅使河原宏 in ソウル
松籟の宴
風とともに
11:00〜 竹−呼吸する空間 パリの大茶会
草月1993「風」
波竹音
12:00〜 勅使河原宏 in ソウル
松籟の宴
風とともに 舞竹
13:00〜 パリの大茶会
草月1993「風」
波竹音 東大寺献花
石月花の宴
14:00〜 風とともに 舞竹 竹−呼吸する空間
15:00〜 波竹音 東大寺献花
石月花の宴
勅使河原宏 in ソウル
松籟の宴
16:00〜 舞竹 竹−呼吸する空間 パリの大茶会
草月1993「風」

※体調がすぐれない方はご来館をお控えください。また、ご来館の際は必ずマスクの着用をお願い申し上げます。 皆さまが安心してお過ごしいただけますようご理解とご協力をお願い申し上げます。

勅使河原宏陶作品紹介

作陶にも情熱を傾けた勅使河原宏は、福井県に草月陶房を開設し、その窯で生まれたたくさんの作品を遺しました。
中でも、それぞれの長辺が1メートルを超える大作「胴」シリーズは、存在感を放ちながらも、土の温もりと、どこかユーモアを感じさせる造形が魅力です。

※出品が予定されているものをご紹介しておりますが全ての作品が展示されるとは限りません

胴-VII(1980年)
灰釉花器(1980年)
胴-XIV(1980年)
胴-VI(1980年)
胴-XIII(1980年)
胴-V(1980年)
灰釉花器(1980年)
胴-IX(1980年)
胴-XI(1980年)

イベント情報

会場名
草月会館 1階草月プラザ・5階日本間
入場料
無料
開催期間
2021年4月14日(水)~16日(金)
開場時間
午前10:00~午後6:00
会場住所
東京都港区赤坂7-2-21
電話番号
03-3408-1154
お問合わせ
一般財団法人 草月会 事業部 事業課
TEL:03-3408-1156
E-mail:kikaku@sogetsu.or.jp
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